今回は、会社の破産とマイナンバーの関係について、お話をしたいと思います。
マイナンバー制度導入の背景として、今後は「社会保険逃れを絶対に許さない」ということがあることは皆さんご存知かと思います。
ですから、2016年以降、社会保険逃れをしていた会社はどんどん摘発され、社会保険料の支払を余儀なくされます。
そして、社会保険料は遡って納付しないといけなくなると、その額も膨大になりますから、社会保険料が払えなくなって倒産するという事態になります。
現在でも「社会保険倒産」はよく耳にする話ですが、現状でこうですので、マイナンバー制度の導入でどうなるのか少し怖い感じもします。
どこまで国が本気で社会保険の徴収をしていくかはわかりませんが、今までのような「よそも未加入でやっているから大丈夫」
といったような運用ではある日突然に調査や徴収が入るというような事態となってもおかしくはないと思います。
そしてここからは想像の粋を超えませんが、資金繰りに窮した会社の社長さんは、会社の「資産」を売却して資金繰りを何とかしようとします。
そして、会社には多くの従業員のマイナンバーが収集、保管されています。そうすると、社長さんは「これを売却すれば結構なお金になるのではないか?」と考えます。
そしてネットの裏サイトで見つけた「マイナンバー買い取ります」という広告を見て、コンタクトをとる・・・
こんなことが行われるかも知れません。
また、資金繰りがいよいよ苦しくなって、何もかも置いて「夜逃げ」したらどうなるでしょうか?
会社のパソコンやサーバー内にマイナンバーの情報は入ったままです。
そこに債権者がやってきて、パソコンを持って行き、パソコンだけではお金にならないからマイナンバーとセットにして売却してしまったら・・・
考えただけでも恐ろしくないでしょうか?
資金繰りに苦しくなると、人は理性を失ってしまうことがあります。
ですから、マイナンバーを渡す相手に関しては、その財務状況についても知っておかないと、いつ自分のマイナンバーを漏洩されるかわからないのです。
このように考えると、マイナンバーの管理は、いくら自分が厳重にしていても、本当に難しいものだと思いますね。